球体解釈 2.円環
フレーズが回り続けるかのように繰り返されるイントロ。
水滴の音で開いた曲に合わせ、白いシャツの男がマイクを持ち、少しの笑みを浮かべながら、円環の中心で踊る。
バックでは歌詞に対応した映像が次々と流れていく。
見慣れた街並み 風待つ張り紙
額の汗を払い なぜか砂の手触り
何故か、どこかで見たことがある、体験したことのあるような記憶が鮮明に浮かぶ。
(→転生前の記憶。テレパシーやクレーターなど参照)
咳払い
それらが何なのか、まだ分からない。いつか、どこかで経験があることしか。
ここで男は円環から徐々に離れていく。
すぐ後ろ迫る 黄昏が照らす
見覚えあるギアマン じわり滲む違和感
夕暮れが近づく。何かの終わりが、すぐそこに迫っている(転生の旅)。
夕日に浮かび上がる硝子。何かが、記憶に引っかかる。
男は円環から跳ぶようにして抜け出す。
並ぶ窓 泳ぐ雲 探してる共通項
交差点 どこかで
つかむ記憶の袋 覗けば鳴るプレリュード
幕開け どこかで
マンション、雲、交差点、鉄橋、謎の街、硝子の瓶、張り紙、花、二匹の魚、トンボ
様々な映像が、頭の中に押し寄せてくる。取り留めのないフラッシュバックに共通点はあるのか。必死に記憶を探る。
そして、男は何かを思い出した。